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東京・三鷹市の雹(ひょう)被害/都市農業について/わたしたちにできることとは?

みなさま、こんにちは!

マーマーな農家ボランティアスタッフの中村泰子です。


ここ数年、各地で集中豪雨が発生したり、

記録的な大雪に見舞われたりと

異常気象が増えていると感じます。


これって今までわたしたちが好き勝手にくらしていたツケなの?

すべてがひっくり返ってしまうような、大きな力を感じます。

地球に仮住まいをさせてもらっている身として、

自然と素直に向き合い、

自然に逆らわないくらしをしていきたいと思います。


……といってもなかなか難しいんですけどネ。

まずは気持ちからでも!


***


さて、先日東京の三鷹市の一部で雹(ひょう)が降り

多くの方々が被害を受けられたというニュースを

テレビで見た方も多いと思います。


ふだん歩いているような街中に

雹(ひょう)がどっと降り積もっている異常な光景に、

自然の恐ろしさを感じました。


そしてその雹(ひょう)で

三鷹市の多くの農家さんが多大な被害を受けました。

テレビではなかなか放映されなかったその状況は想像以上にひどく、

そのときの農家さんの気持ちを思うととても胸が痛みました。



そのときのレポートを

西荻窪の「たべごと屋 のらぼう」スタッフのせいこさんより

いただきましたのでご紹介したいと思います。


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6月24日に三鷹市に降った雹により

「たべごと屋 のらぼう」でお世話になっている

いくつかの農家さんが壊滅的な被害を受けられました。


今回は、そのうちの田辺農園さんのお話を聴くことができたので、

レポートしたいと思います。

田辺さんのお話によれば、6月24日、

畑仕事をしていると空が黒い雲に覆われて、

風がふいたと思ったら突然どしゃぶりになったそうです。


雨は通常、同じ方向に降るものですが、

その日はいろんな方向から雨が降ってきて

「これは、ただごとではない」と思い、

屋根のある場所へ避難したそうです。


そして雨がやんだ直後、

ビー玉より大きな雹が約30分間降りました。


このような気候は70年間、

農業をやってきてはじめてとのこと。


石のような雹が降り続いた結果


■今回の被害状況

全壊…とうもろこし、えだまめ、オクラ、小玉スイカ


半壊…インゲン、ナス、きゅうり、ズッキーニ、キュウイ



全壊のとうもろこし畑



えだまめ畑



雹害直後の様子は、

のらぼうTwitter(6月25日)にくわしく載っています。

畑を見学したときには、

これから実をつける作物が傷ついていたり、

実が落ちてしまっていたりで、

秋冬の作物がどうなるかわからない状況と言われていました。


このように大変な被害にあわれていますが、

農作物に対する補償制度は都内ではないそうです。

(地方には、農作物への補償があるそうですが)。

雹から農作物を守るためのビニールハウスも、

すべて実費になり数百万円かかるため現実的ではないそうです。

(ビニールハウスも地方では補助金がでる場合があるそうです)。


また、田辺農園さんがある地域は、

市街化区域といって住宅を推進する地域のため

農業を続けていくのも、

だんだんと難しくなっているそうです。


お話を聴いてみて、異常気象のなかで作物を育てていく難しさだけでなく、

都市農業へのサポートがまったくない状況があるということを知りました。

それでも

「野菜をつくるのは楽しいし、好きでやっている。

買ってくれる人が喜ぶものをつくりたい」

と語る田辺さんは、

今日も畑と向き合って、前向きに仕事をされています。


わたしは、「のらぼう」で働くようになって

食べ物について考える機会が増えました。

自分の住んでいる土地の旬と、スーパーの野菜の旬は違うこと。

本当の旬の野菜のおいしさ。

食べられることへの感謝。

野菜をつくられる生産者さんの思い。


ふだん意識しないと忘れがちですが、

雹の被害から食べものについてさらに考える機会をもらった気がします。

今回、農家さんのことや食べ物について、

もっと広く知っていただきたくレポートさせていただきました。


このような機会を与えていただいた

マーマー編集部のみなさまに感謝します。

ありがとうございました。



たべごと屋 のらぼうスタッフ せいこより


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せいこさん、ありがとうございました!


実はわたし、その雹(ひょう)被害にあったお野菜を

偶然いただいていたのです!


たべごと屋 のらぼう」さんのある西荻窪では

商店街の横のつながりがとても太くて

今回の雹(ひょう)被害についても

のらぼうさんが農家さんの実際の被害を

Twitterでくわしく発信しておりました。


前にこちらでもレポートした、

同じ西荻窪の「ていねいに、」さんも

Twitterでその状況を知り、

なにかできることはないですか?と問いかけたところ

店主の方が被害にあったお野菜を

たくさん持ってきてくださいました。

見てくれは悪くとも味は変わらない。

大切に育てられた、うまみのぎゅっと詰った

おいしいお野菜でした。



被害にあわれたお野菜たち ほかにも行き場を失ったお野菜を店頭に並べ 募金箱を置いているのを見かけました。 今回はたまたま三鷹市でこのようなことがあり、 コントロールできない自然の厳しさ、 また、それをサポートしてもらえない 都市農業の厳しさを知ることができました。 都市農業でなくとも 安定した供給を常に得ることは難しいと思います。 そんなときに、わたしたちには何ができるのか? マーマーな農家サイトでは、 農家さんを紹介するだけではなく サスティナブルにつながりあっていくためには 何ができるのかということを みなさんと一緒に考えていきたいと思います。 ほかにもこんなことがあったよ、ウチの地域ではこうしています! などなどありましたら、ぜひ教えてくださいね。

マーマーな農家サイト 中村泰子でした☆

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