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ウジャマー/トークイベント2回目(全3回)



来場された方からのご質問、つぎつぎと


(来場者)マイクロプラスチックは世界的な問題ですか?

(金野)世界的な問題ですね。どうしても生活習慣によるものがあると思います。「足ることを知る」「もったいない」っていう素敵なことばが日本にはあるけど、それが「買って済ませる」っていうところにいってしまっているのかな。そしてそのあたりの依存っていうのをどうやったら変えられるのか。ただ、企業は利益をあげていかないと成長が止まっちゃうのでイケイケドンドンなんですけど、僕らはそうじゃないことをやっていけるかを地道できるかを日々模索してきました。

(来場者)ほかの国で、そのへんをクリアしているところはありますか?

(伊勢崎) 国としてはどうでしょうか、、でも、やっぱりちいさな単位から変わっていくんじゃないかな。言われて変わるんじゃなくて、主体的に、たのしく。

(来場者)とはいっても、大きなところが動かないと実際にはむずかしいところもありますよね。

(伊勢崎)そうですね、そういうお話も聞きます。でも僕は、やっぱり当事者が変わっていくしかない、誰かに言われたから変わっていくっていうのはほんとうの変化じゃないって思うんです。たとえば、多数のほうにいるのが安心する時ってある。でも多数のほうにむしろ問題がある場合ってなったときに、「多数だからこっちにいく」「少数だからこっちにいかない」っていう選択では変化できないと思う。そういった場合でもいいほうに変化を促したい。きれいなことばをいうと嘘っぽく聞こえるけど、「自分で考えて、行動していいんだ」っていう雰囲気があればいいと思う。僕は地域でもいろいろやって言ったりしていますけど、僕のような人がいることで自分で考えて行動していいんだということになれば、、

(来場者)そういったことに対して、木村秋則さんからご意見はあったりするんですか?

(伊勢崎)木村さんとは長いおつきあいがあるのでたまにお会いして、お話するときもあります。あるとき言ってくれたのは、「思い描けないものは実現できない。逆にいえば、思い描いたものは実現できる」と。それで僕もまだ実現できていないものあるけれど、少しずつしていけたらって思っています。

(金野)それはほんとうにいい言葉ですね。思い描けば実現できるってその通りだな、って思います。


(来場者)

日本の行政でなにかしようとしているところはあるんでしょうか。

(伊勢崎)行政がそれを取り入れたいって思う前の段階が、多分僕たちができること。だから、自分たちが自分たちの仲間だったり、家族だったりをお互いで支え合う。その延長上に行政がある。

(来場者)ほんとうはそういうのをわかって考えていかなくちゃいけないんだけど、

そういった能力、日本人にはないですから、、

(伊勢崎)海外とか、ほかにいい種があるんじゃなくて、ここにあるんですよ。みんなは遠くからくる情報や仕組みがいいと思っているけれど、決してそんなことはなくて、そこに住んでいる人たちにとっていいルールがベスト。やっぱりそこを育んでいくことが、自分たちが子どもたちやお孫さんの世代につないでいく役割なんじゃないかなって思っています。


(来場者)伊勢崎さんがこだわってつくっているお米、ササシグレ。わたしも食べたことがあるんです。おにぎりをつくって食べたら、えらいことおいしかった。もともともち米系が配合されていない系統ですよね。ササシグレのすっきりしたおいしさというのをもっとみなさんに広げては。食感はもちもちしていないけれども、おいしいし、からだも喜ぶということをもっとアピールしていいんじゃないかな、と。

(金野)すごい説明上手なんで、驚きました! よかったら推薦文書いてください。(伊勢崎さんがつくっているお米が)おいしいのがすごく伝わってきました。

今、どんな種類のお米をつくっているんですか。

(伊勢崎)今つくっているお米は、ササシグレっていううるち米、みやこがねもちっていうもち米の2種類です。


(来場者)種苗法の改正というのがあって、種を受け継ぐことができなくなるらしいですが、そのへんはどうなんでしょうか。

(伊勢崎)法律が必ずよい方へ導くわけではないという観点から、ナンセンス、あっちゃいけないことだと思います。

種というのは誰のものでもない。僕は今、ある外国の方が書いた本(「地球意識革命 聖なる自然をとりもどす」(ジェレミー・リフキン 著/星川淳 訳|ダイヤモンド社)を読んでいるんですけど、今みたいな疑問っていうのはもうずっと前からあるようなんですね。今世紀に入ってからじゃなくて、もう200、300、500年も前から議論されていること。一番は、土地が誰のものではないということ。それが誰かのものになって、資源になって、お金という価値になっていく、、そもそも誰のものではなく、土地はみんなのもの。

(種苗法の改正は)あくまでビジネスの観点からの話だけであって、おそらくそうではなくなると思います。その理由は、そういう選択をとる人たちは生き延びられる確率が少ないから。僕は間違いなく生き延びると思います。まあ、僕だけ生き残ってもしょうがないんですけど、、。なので、安心な土地が担保されてはじめて生きていけるということに早く気づいて。今日みなさんもなにか食べて来られましたよね。そこから育まれたものを食べることからしかわれわれ生きられないですよね。それをつくっているのは、土だったり、水だったり、自然資源そのもの。種もそうだから、戦っちゃだめなテーマだと思います。もし法律で決められても、たぶんやっていくんです。というか、それしかできないから。

(金野)実際その土地で種とりをつづけると、その自然の風土を受け継ぐわけですよね。強くなるというか、なじんでくるというか。それが大事だと思うから、やっぱり種とりはやめるべきじゃないと思う。種をほかで買ってきたりしても、いつか尽きるんじゃないかと思うんですよね。だから、少しでも種とりしていくことが大事。

種とりはたのしいですか?

(伊勢崎)たのしいですね。


(来場者)わたしも自然農が好きで、肥料を使わないで家庭菜園をしています。去年種とりをしたんですが、なるものとならないものがあって、、

(伊勢崎)種とりは自分が一番いいと思う種をとって、また植えて、また出てきたらいいものをとって、を繰り返すんです。

(来場者)種の保管の仕方は?

(伊勢崎)湿度が高くない、光があたらない場所がいい。

(来場者)うまく芽が出ないものがあるのですが、、、


(伊勢崎)大丈夫です!全部出ないのも自然だから。

〈3回目につづく〉


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